蜂窩織炎

蜂窩織炎【3】

蜂窩織炎

発熱確認後、すぐに近所の病院へ向かいました。
先生は娘の目元の腫れにすぐに気付き、発熱やミルクの飲み具合を確認すると「どうしてこんなに腫れるまで放置したの!」と叱責…
なんと診察で呼ばれた時には、目元の腫れが頬にまで広がっていたのです。

普段は穏やかに緩〜い話し方をする先生なので…その先生の姿を見て、ようやく、ただの発熱ではなかったと気付きました。

しかしこの時は目元の腫れが発熱に繋がっているとは思わず、私はパニック直前でした。

ここ数日で行った眼科でのことを伝え、今は様子中であったこと、発熱が出た午後の時間はどちらも休診で連絡がつかないこと…

腫れ具合と発熱で衰弱していく娘の様子から、先生は急ぎ何件か大学病院へ連絡を取ってくれました。

インフルエンザが流行っている時期で中々受け入れ先が見つからず、高速を使う距離の病院に空きがあると聞いて、急いで向かうことに…

私は診察の途中から大学病院に着くまで、涙が止まりませんでした。

よくよく見れば腫れていると分かる娘に気付かなかったこと、発熱に気付かなかったこと、マッサージ中のいつもと違う痛そうな泣き方に目をつぶってたこと、そもそも病院選びが良くなかったのか。それとも、目にバイ菌が入るほど家が汚かったのか。もしくは、夜中のオムツ交換の後、手洗いや消毒が足りなかったのか…

一度にたくさんの感情が出てきた後は後悔の気持ちで胸がいっぱいになり、頭の中ではグルグルと考え事が止まりませんでした。

いつも車内では何かしら会話がある我が家ですが、この時ばかりは2人とも不安で言葉にならず…

「…安全運転でね。」

「…了解。」

と、これ以上の会話はありませんでした。

そして、大学病院へ到着した頃には更に熱が上がり、腫れも酷くなっていた娘。

顔に『不安』としか書かれてない私たち夫婦に、看護師さんたちは何度も「もう大丈夫ですよ〜。」と励ましてくれました。

そして当直の先生がすぐに検査をしてくれました。部屋を出る直前にサラッと「大泣きしてこの部屋まで泣き声が聞こえるかも〜」と爽やかに言うので、「(予防接種でも泣くし、血液検査でも泣いちゃうよね)」くらいに考えていたら、目のマッサージで痛がる様子で泣いていた時の倍のボリュームの声が届きました。検査室の部屋が通路を隔てた目の前だったので、想像以上の声量でもありました。もちろん娘が戻るまで、夫婦でソワソワと落ち着きませんでした…

看護師さんは慣れたように「おそらくこのまま入院になると思うので、付き添いになるお母さまは先にこの書類に目を通してもらって、お父さまはこれらの書類を確認してサインしておいて下さい〜」と、とても手際よく仕事をされてました。

血液検査を含めた診察が終わり、その結果、白血球の数値が高い為、やはり何かしらの細菌が入っている…との事。すぐこの場で菌の特定は出来ないので、感染症の可能性も考慮し母子ともにそのまま個室での入院が決まりました。

娘が部屋に戻ってくるとすぐに点滴の処置がされ、5分足らずで足をパタパタと動かすほど元気に回復したので、ようやく安堵しました。

本格的な入院説明を受けた後、パパは一時帰宅…っと話していたら、意外な人がお見舞いに来てくれました。

先生画像添付

それはこの大学病院を紹介してくれたかかりつけの先生でした。
こちらの大学病院の出身だったようで「帰り道だから〜」と、様子を見に来てくれたそう。

この先生には出産前・産後と親子で色々とお世話になっていましたが、お見舞いにまで来てもらえて本当に驚きました。

娘が点滴で元気になった後というのもあり、元気な様子を確認すると風の如く去りましたが…
先生には今でも親子で花粉症でお世話になっているので、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

そしてパパも帰宅し、病院に娘と2人残ったのですが…
この時、手持ちのオムツが残り数枚…

翌朝、パパが荷物を持って来るまで間に合うかギリギリだな〜と思ってたら、点滴でいつも以上にオシッコが出てたので、夜中、娘が寝た直後に急いで病院内のコンビニまで早歩きしました…

文句ではないのですが…このコンビニ、なんだか分かりにくい…奥まった場所にあり…更に夜中で聞ける人も居らず、いい歳して迷子になりました…

夕飯を食べてなかったことを思い出し、オムツのついでに食事や歯ブラシ等を買って部屋に戻ると、遠くからでも聞こえる娘の悲痛な泣き声が…

病院内で走れないので、出来る限りの早歩きで戻りました…
コンビニと部屋の階層が違ったとはいえ…25分もかかっていて…
入院ベッドで落ちないとはいえ…起きたら1人で怖かったよね…

翌日、この迷子がキッカケで看護師さんに娘を抱えて一緒にコンビニに行っていいか確認したのですが、点滴があると転倒の危険が高まるとのことで、了承してもらえませんでした…(そりゃ安全第一ですよね)

この病院では専属のシッターさんが常勤されてたので、予約をしてシッターさんにお願いしている間にコンビニに行ったりシャワーを済ませたり、洗濯ルームに走ったり…と利用の仕方があると教えてもらいました。

残念ながらシッターさんは平日のみで、私たちは土曜の夜に入院だったのでタイミングが悪く利用できなかったのですが…
ただ、シャワーも予約制だったので、娘のように小さくて1人で待てない子がいる・予約のタイミングに合わせて昼寝出来ないような我が家には、と〜ってもありがたいサービスで、平日は毎日お世話になっていました。

一人ぼっちになってギャン泣きしていた娘をあやすと、泣き疲れたのかあっさりと寝てくれ(夕飯が夜食になっちゃったな〜)(考える暇もなく入院になったな〜)(パパもう寝てるのかな〜)と今日のことを振り返りました。そして私もそろそろ寝よう…という頃に娘がお腹を空かせて起きて…明け方の4時にようやく落ち着いて、一緒に就寝出来ました。

そして娘の入院生活の間、私自身のことでも、悲しい現実が突きつけられる事になりました。

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